月が美しく見える秋。今回のテーマは「宇宙に関する本」です。
皆さんは、プラネタリウムを見たことがありますか?
『星空を届けたい』(ほるぷ出版)は、作者の高橋真理子さんが、長期入院などで星空を見ることが難しい人たちにプラネタリウムを届けるにいたるまでをつづったノンフィクションです。
オーロラが大好きだった高橋さんは、オーロラを研究するために進んだはずの大学で、それができないことを知り落胆。その後の、写真家・星野道夫さんとの出会いとアラスカ訪問、星野さんがクマに襲われて亡くなるという悲しい経験を経て、自分の特技である「感動できること」を大切にしながら生きていこうと決心します。
オーロラ研究の次の夢として「ミュージアム作り」を考えたことで、新設の科学館でプラネタリウムの職員として働くようになり、仕事を一生懸命するうちに夢はどんどん広がって……。
この本は、「好きなことを見つけることの大切さ」を教えてくれます。
皆さんもこの本を読んで、星空に思いを馳せながら、自分の好きなことを探してみませんか?(中2・三代和香記者)
ドリトル先生シリーズの中でも、『ドリトル先生と月からの使い』『ドリトル先生月へゆく』『ドリトル先生月から帰る』(岩波書店)の“月へ行くシリーズ”はスケールが大きく、不思議な世界に引き込まれます。
動物や昆虫と話せるドリトル先生は、月からの使いである巨大なガの背中に乗り、月に向かいます。月には、会話する植物や巨大な昆虫など地球とは全く異なる生物が暮らし、先生の研究心をかき立てます。「会議」を開き、秩序と正義を保って幸福に暮らす彼らに、ドリトル先生は感銘を受けます。
先生を招いたのは月に住む巨人で、彼は先生に自分や仲間たちを治療してもらいたかったのです。先生の診療所は大好評。その後、先生は地球に帰りたいと申し出ますが、何千年も一人ぼっちで過ごした巨人は拒否します。先生は無事に帰ることができるのでしょうか。
現代の研究で月に生物がいないことは明らかです。でもこのシリーズを読むと、ひょっとしたら月の裏側には巨人や不思議な植物がいるかも?とワクワクするでしょう。(小6・吉田桜記者)
お月見の季節、宇宙の彼方に思いを馳せてみましょう。
大昔、暗闇を照らす月や星は、どれほど有難かったでしょう。『星の林に月の船』(岩波書店)《1》には、月や星にまつわる詩歌がいくつも紹介されています。書名は、「天の海に雲の波立ち月の船 星の林に漕ぎ隠る見ゆ」(天は海。雲はその海に立つ波。三日月の船がそこを滑って星の林に漕ぎ隠れてゆく)という柿本人麻呂の和歌から。このほか、日本最古の歌集『万葉集』から昭和の『寺山修司歌集』まで、うたい継がれてきた和歌や俳句が194編。声に出して味わってみては?
太陽系の中心で強い光を放つ太陽は近づきがたい存在。でも、『太陽ってどんな星?』(新日本出版社)《2》を読むと、親近感がわきます。太陽の黒点は、太陽の内側で作られる磁場が表面にわき上がってできます。黒点の磁場が勢いよく動くと、プラズマ(電気を帯びた気体)や太陽フレア(強い光)が舞い上がり、地球上では大停電や通信障害が起こります。一方、黒点の数が減ったとき、地球は寒くなります。17世紀ガリレオの時代からの観測記録を調べると、黒点の増減に11年周期があることや、50年も黒点が消えた小氷期があったことが分かりました。
著者は、太陽の黒点の変化が地球の気象に及ぼす影響を探る研究者。南極の氷や非常に長寿な屋久杉の年輪を手掛かりに解き明かしていく様子に引き込まれます。
『イシスの燈台守』(すぐ書房)《3》は、はるか遠くの惑星イシスが舞台。ここで生まれた少女オルウェンは、幼い時に両親を亡くし、従者ガーディアンに守られながら平穏な日々を送っていました。彼らの任務は、人口が増えすぎ、汚染した地球から移住してくる人々のために準備をすることでした。
オルウェン10歳の誕生日(地球年齢では16歳)、ついに、移住者80名を乗せた宇宙船が到着するとの知らせが。今まで触れ合ったことのない地球の人々に戸惑いつつも、少年マークと親しくなり、互いに恋心を抱きますが……。
厳しいイシスの環境下で自由に育ったオルウェンが知る衝撃の事実。それでも前へ進もうとする心情が痛切に伝わるカナダのSFです。少し前の刊行ですが、図書館等で探してみてください。
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September 28, 2020 at 03:20AM
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