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宇宙へ物資届ける「こうのとり」、最後の任務 - 読売新聞

 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給船「HTV(こうのとり)」が21日、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)から打ち上げられた。9回目となるHTVの打ち上げは、今回で最後。ISSをめぐる国際協力でひときわ大きな存在感を示してきた輸送任務は、次世代機に引き継がれることになる。(松田俊輔、稲村雄輝)

 HTVは全長約10メートル、直径約4・5メートルの円筒形をした補給船だ。宇宙飛行士がISSで長い期間過ごすために必要な食料や水などを届ける役割を担ってきた。輸送能力は世界一で、米露補給船の2~3・5トンに対し、HTVは6トンに上る。

 6~8号機では、大型リチウムイオンバッテリーを搭載するなど、高い輸送能力を生かし、ISSの長期運用に不可欠な物資を運んできた。今回の9号機でも、バッテリー6台と生鮮食品、飲料水など約6・2トンを届ける。

 HTVは、ISSから10メートルほど離れたところまで近づいて並走。飛行士が操作するロボットアームで機体をつかみ、ドッキングする。この方法は、HTVで初めて導入され、後発の米補給船も採用するなど、先駆的な取り組みとなった。

 宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)の植松洋彦・HTV技術センター長(57)は「日本発のシステムが世界標準となっている。技術が国際的に認められた証しだ」と話す。

 HTVの開発は1990年代後半から始まり、2009年9月に初号機が打ち上げられた。特に11年の米スペースシャトル引退以降は、大型の機器を運べる唯一の補給船として、存在価値が高まった。運用中の補給船の中で失敗がないのはHTVだけで、安定感は際立っている。

 15年、米露の補給船がロケットの爆発や通信障害のトラブルで補給に相次いで失敗した。同年8月に打ち上げられた5号機は、米補給船で運ぶ予定だった水の浄化フィルターなどが急きょ搭載され、油井亀美也ゆいきみや飛行士(50)がアーム操作を担当した。打ち上げからドッキングまで問題なく成功し、日本の技術力が他国から称賛された。

 HTVの功績は、単なる生活物資などの輸送にとどまらない。

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May 21, 2020 at 04:04AM
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