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太陽の極域を撮影する初の探査機、宇宙へ旅立つ - ナショナル ジオグラフィック日本版

ESAのソーラー・オービターが太陽に最接近したところを描いたイラスト。(Illustration by ESA/ATG medialab)

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 米東部標準時2月9日夜、初の試みを行う太陽探査機を載せたロケットが、フロリダ州のケープカナベラル空軍基地から打ち上げられた。

 太陽は毎日空で輝いているものの、これまで人間はその姿を横から(地球側から)しかとらえることができなかった。しかし、それがもうじき変わろうとしている。欧州宇宙機関(ESA)の太陽探査機、ソーラー・オービター(SolO)が、これまで見られなかった太陽の極域の詳細な観測を行うことになっているからだ。

 SolOは10種の観測機器を使って、太陽から放出されるエネルギー粒子の流れ、いわゆる太陽風がどのように起こるのかを、文字通り新たな視座から明らかにしようとしている。また、太陽活動において磁場の強さが11年周期で変化したり、予期しない変動が起こったりする仕組みについても探る予定だ。

「これらについては、まだまったくわかっていません」と、ESAのSolOプロジェクト担当科学者、ダニエル・ミュラー氏は話す。「SolOによって、解明が進むと期待しています」

 太陽活動の研究は、学問的関心だけでなく、地球の安全という点からも求められている。太陽の磁気活動の変化で起こる強力な大爆発は、送電網を停止させ、人工衛星を故障させ、宇宙に滞在する人間に致命的な危害を及ぼす可能性がある。現在のところ、このような爆発がいつ起こり、地球にどれほどの影響を与えるのかは予測ができない。(参考記事:「太陽嵐で大規模停電が起きるわけ」

「太陽大気の内側で起こっている根本的、物理的過程が理解できれば、大きな助けになります」と、NASAのSolOプロジェクト担当次長、ホリー・ギルバート氏は言う。

 太陽観測は今、大いに盛り上がりを見せている。ほかにも複数の太陽研究プロジェクトが進められており、かつてなく強固な研究基盤が構築されつつある。

「太陽系物理学者にとっては本当にいい時代です。複数プロジェクトが協調することで、科学に大きな変化がもたらされるでしょう」と、NASAの太陽系物理学部門ディレクター、ニコラ・フォックス氏は語る。

次ページ:太陽研究の黄金時代が到来

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