兵庫県姫路市で2人目の新型コロナウイルス感染者となったのは、入院患者と接する女性看護師だった。同県内での感染は医療従事者に広がり、感染経路もたどれていない。8日の会見には清元秀泰市長に加え、この看護師が勤める「仁恵病院」(同市野里)の神立禮次院長も出席。院内感染などの抑止に全力を挙げる考えを示す一方、根拠のない情報や臆測の拡散を防ぐため、病院名や濃厚接触者とみられる人数の公表にも踏み切った。
「風評被害が出ないように情報はできるだけ出した」。清元市長は会見で強調し、市民らにも落ち着いた対応を求めた。
背景にはデマの広がりがある。「行政が感染者を隠している」「公表を拒否して明らかになっていない感染者がいる」…。会員制交流サイト(SNS)ではそんな投稿が飛び交う。今回の看護師を巡っても勤務先に注目が集まるのは容易に想像でき、市と病院側が協議して公表を決めた。
濃厚接触者については「マスクを付けずに2メートル以内で会話した可能性のある人」として具体的な人数を明らかにした。約90人のうち看護師の家族2人を除けばいずれも病院関係者で、清元市長は「スタッフを休ませるのも一つの方法だが、患者さんの世話をする人がいなくなったら大変なことになる」と説明。院内消毒の徹底や面会制限で感染拡大を防ぐ方針を強調した。
看護師が勤める病棟は長期の入院患者が多く、出入りは限定的という。こうした状況を踏まえ、清元市長は「(船内で多数が感染した)ダイヤモンド・プリンセスの事例に似ているかもしれない」とも指摘し、「その事案を参考にしながら、市で知識の足りないところは外部とも情報共有する」と話した。
一方、看護師への感染経路は現時点で分かっていない。複数の感染者が出た大阪のライブハウスに立ち寄っておらず、既に感染が確認された人との接点もないという。
仁恵病院では8日午前、正面玄関に「感染予防のため、弊院は封鎖しています」などと書かれた張り紙が掲げられた。中に入れない来院者が電話する姿が見られ、院内でマスク姿の職員が慌ただしく動き回っていた。近くに住む女性(69)は「兵庫県外の息子から心配する電話がかかってきた。マスクは普段から備蓄していたが、身近な場所で発症者が出るとやっぱり不安」と漏らした。
(小川 晶、小林良多、山本 晃)
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2020-03-08 11:27:00Z
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