筑波大の学生が製作、洋上打ち上げに使われるロケット。右が相沢慧さん、左は機体班チーフの門間彩介さん(筑波大宇宙技術プロジェクト「STEP」提供) |
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県沖の洋上で、近く小型ロケット(全長2.85メートル、重さ17キロ)の打ち上げが予定されている。ビジネスとして小型人工衛星が注目されるが、不足しているのが、衛星を運ぶロケットと射場。今回、県沖を一大射場にするため、県が資金補助し、ロケットは県内にある筑波大の学生が製作した。本県発の宇宙ビジネスはうまく軌道に乗るか。 (鈴木学)
県科学技術振興課によると、宇宙ベンチャー企業のアストロオーシャン(東京)が二十四日の日中に、県沖数十キロの洋上の船から高度五キロを目標に打ち上げる計画だ。
同社が昨年、千葉県沖で千葉工業大のロケットを高度二百メートルまで打ち上げたことに着目した県が、新たな宇宙ビジネス創出を支援する「いばらき宇宙ビジネス事業化実証プロジェクト」として採択し、約千五百万円の補助を決めた。
同社の推定では、二〇三〇年までに国内外で七千五百の小型衛星がロケット不足で打ち上げられないという。要因の一つが射場の不足で、国内でも宇宙へ飛ばす射場は、鹿児島県種子島をはじめ、数が少ない。
陸上の打ち上げは安全審査が厳しいといい、洋上は、周辺に民家がないなど陸上に比べて自由が利き、打ち上げ頻度を上げることも可能としている。
ただ、この時期の県沖は、風が強く波は高い。県特区・宇宙プロジェクト推進室の石崎浩志室長補佐は「厳しい環境で成功すれば可能性がより広がる」と説明する。しかも、荒れた海では操業する漁業船が少なく、実証に取り組みやすいとする。
今回成功しても高度百キロの宇宙空間への到達には距離があるが、同社は近い将来に実現したいとしているという。
石崎室長補佐は「洋上射場が本県で可能になれば、輸送時間やコストの削減などで、県内にロケット開発・製造の拠点が置かれる可能性もある。県内には科学技術の拠点のつくば市があり、開発・打ち上げからデータの利活用まで一貫した宇宙ビジネスの拠点になっていけば」と期待を語る。
◆学生20人の団体が製作
ロケットを製作したのは、筑波大の宇宙技術プロジェクト「STEP(ステップ)」で、理工系学生約二十人でつくる学生団体だ。二〇〇六年から、ロケットや模擬人工衛星の製作・運用に取り組んでいる。
代表で理工学群工学システム学類一年の相沢慧さん(19)によると、昨年十月にアストロオーシャンが話を持ち掛けた。
ロケットは、他大の学生団体との共同打ち上げ実験用に昨年四月に設計を始めた。十一月から製作し、今年一月に完成した。製作費は約八十万円。STEPのこれまでの最高高度は、一八年に記録した約一キロ。今回の取り組みで、学生ロケット団体の記録約三・二キロを更新したいとしている。
相沢さんは「一年間一丸となって取り組んできた。成功させて日本の学生ロケット界を盛り上げたいし、より高い高度のロケットに取り組むステップアップの契機にしたい」と意欲を示した。
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February 20, 2020 at 05:40AM
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茨城沖から宇宙へ飛べ 筑波大の小型ロケット 県が資金援助、24日打ち上げ:茨城(TOKYO Web) - 東京新聞
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