驚くほどのスピードで進む世界の宇宙開発。その最新動向が紹介されている。
いつかは宇宙に行ってみたい。そんな夢が今年叶うと言ったら、あなたは信じるだろうか?
宇宙開発といえば、かつては国家による一大プロジェクトだった。しかし、状況は大きく変わり、現在は多数の民間企業が宇宙開発に参入し、宇宙空間が新たなビジネスの場として大きな注目を集めている。
中でも宇宙観光は2020年が元年とされ、民間の宇宙船による宇宙旅行が本格化するという。米国のヴァージン・アトランティック航空の創業者、リチャード・ブランソンが立ち上げたヴァージン・ギャラクティック社や、アマゾン・ドットコムの創業者、ジェフ・ベゾスが創設したブルー・オリジン社などが、2020年に商業宇宙飛行を行う予定だ。
またZOZOの前社長、前澤友作氏が申し込んで話題となった月旅行も、ビジネスになりつつあるという。日本でも堀江貴文氏が創業したことで知られるインターステラテクノロジズ社をはじめ、小型ロケットによる開発を目指す企業が多数出てきている。
本書は、このほかにも、2024年に再びの月着陸を目指す米国の「アルテミス計画」の詳細や、中国、インド、アラブ首長国連邦といった独自路線を歩む宇宙新興国の実情、「宇宙軍」の創設などでも注目される宇宙の安全保障など、世界の宇宙開発の最前線を多角的な視点から紹介している。
民間企業の参入によって、かつてないほどの勢いで変化を見せる宇宙開発。科学雑誌「ニュートン」の編集責任者を長年務めた科学ジャーナリストの著者でさえ、数年先を予測できないほどだという。
誰でも宇宙に行くことができる時代がそこまでやってきている一方で、新たな技術開発や、宇宙企業間の競争はますます熾烈になっている。未来の宇宙開発がどのようになっていくのか、これからも目が離せない。(ニッポンドットコム編集部)
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